茶道教室 25年の新春初釜と島台茶碗 2025.1.16 2025年1月12日に初釜を致しました。 日ごろの稽古ではタイミングが合わず、顔合わせない生徒も、 初釜では一同に会し、簡単な自己紹介なども交え親睦を深めました。 また、正月の設えに花びら餅、島台茶碗で濃茶を頂きます。 新緑の香りと旨みを感じ、この一年を迎える伸びやかな気持ちとなりました。 島台茶碗とは? 茶道において、大勢の客人に濃茶をふるまう際、一碗では足りないため、二つの茶碗を重ねて用いる「重ね茶碗の点前」という作法があります。 この際、特定の茶碗を使用する決まりはありませんが、特におめでたい席で用いられるのが「島台茶碗」です。 島台茶碗の特徴 島台茶碗は、二つの茶碗を重ねて使用するための特別な茶碗であり、祝いの席でよく登場します。 この名前は「島台」と呼ばれる飾り物に由来しており、その形状や雰囲気を反映したデザインとなっています。 上の茶碗は口が広く開いた井戸形で、内側には金箔が施されています。 一方、下の茶碗はより大きく、平茶碗に近い形状で、銀箔が内張りされています。 この二つを重ねることで、まるで島台の飾りのような雰囲気を醸し出してます。 縁起の良いデザイン 島台茶碗の高台には長寿を象徴する「鶴」と「亀」の意匠が込められています。上の茶碗の高台は五角形で「鶴」を表し、下の茶碗の高台は六角形で「亀」をイメージしています。 このような縁起の良いデザインが、島台茶碗を特別なものにしているのです。 使い込むほどに変化する美しさ 島台茶碗は、使い続けることで茶筅ずれによって金箔や銀箔が徐々に剥がれていきます。 しかし、それがまた独特の風合いを生み出し、使用によって生まれる味わいが楽しめる点も魅力の一つです。 茶道の格式ある席で使われる特別な茶碗であり、見た目の美しさだけでなく、縁起の良いデザインや使い込むことで増す味わいが特徴です。 茶道の奥深い世界を感じさせる一双の茶碗を、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。 茶道教室 春, 初釜 禅宗の教えと十牛図(じゅうぎゅうず) 関連記事 護国寺茶会2010 禅宗の教えと十牛図(じゅうぎゅうず) 茶道と禅 茶の湯と設え(しつらえ) 東京大茶会2009